台湾を拠点に活動する監督兼ビジュアルアーティストのヴァル・リー(Val Lee)は、2024年から2026年にかけて日本を訪れ、広島、沖縄、青森のブラインドサッカーチームを対象にフィールドワークやインタビューを行い、新たな写真作品『The Sorrowful Football Team』を制作しました。本展では、滞在中に巡り合った青森のブラインドサッカーチーム「ガルハ青森(Garuha Aomori)」との協働により、ブラインドサッカーに関する継続的なリサーチ・プロジェクトを、参加型パフォーマンスの形式で発表します。
パラリンピックの公式競技であるブラインドサッカーは、選手がアイシェードを着用し、ガイドや他の選手の声を頼りにプレーする競技です。試合中、衝突を避けるために自分の移動方向を知らせる合図として、「Voy(ボイ)」(スペイン語で「行く」の意)という言葉が使われます。視覚以外の方法を通じて、空間の把握や関係性の構築といった、試合やトレーニングに不可欠な要素はどのように処理されるのでしょうか。動く身体がこうした実践の場に入るとき、視覚を前提とした知覚はどのように再方向づけられ、拡張されるのでしょうか。こうした問いに向き合うべく、「Voy!」は、観客を巻き込んだ音と映像によるパフォーマティブな集いとして展開されます。