アレクサンダー・デュボヴォイさんは、即興演奏の実践を通して、多文化的、政治的概念を探求するピアニストであり作曲家です。日本でのフェローシップでは、独自の民俗音楽文化で知られる岐阜県郡上八幡市にて、米や酒の生産にまつわる労働歌の伝統を学びます。地元の酒蔵家や、前近代日本音楽の研究者でもある音楽家と協働し、酒造りの実践やフィールドレコーディングに着想を得た、新たな音楽の可能性を模索します。今回の滞在を通じて、音楽、労働、地域文化の関係性を探り、伝統に根ざしながら現代的な表現を考察します。即興演奏と文化的伝統、協働による創作の関係性の理解を深め、芸術的実践のさらなる展開を目指しています。
プロフィール
アレクサンダー・デュボヴォイは、即興演奏を通じて多文化的、政治的概念を探求するピアニストであり作曲家。Portraits Drawn Without You を含む複数のアルバムをリリースしており、高い評価を得ている。日本、ロンドン、ベルリン、アテネ、ニューヨークなどで演奏を行い、ソロおよびグループで国際的な活動を展開。また、Technische Universität Berlinと共同でコンピュータ音楽の楽器を開発し、ベルリンのSilent Greenで初演した。演奏活動に加え、Groupmuseにてコンサートの企画運営やオンライン音楽プラットフォームの開発に携わるなど、音楽の実践と教育・運営活動の両面で活躍。2016年にイェール大学を優等で卒業。