美術史家の富井玲子氏の令和2年度文化庁長官表彰を記念して、下記のオンライン講演(ウェビナー)を行います。事前登録のうえご参加ください。

講演「現代美術の試験管―内科画廊と1960年代日本の貸画廊制度」

近年、複数のモダニズムという考えが世界美術史で確立されつつある。モダニズムを複数形で考えるということは、どういうことか。それは、ローカルなモダニズムの起源と展開に、ローカルな状況とトランスナショナル・グローバルな交差が二つながらに介在していたとの認識から出発することである。どの地域のモダニズムであれ、普遍性を前提にしては考察を誤ってしまう。なぜなら、往々にして「普遍」なる概念には「欧米への同化」が暗黙のうちに内包されていたからだ。だが、普遍という陥穽を意識していないと地雷を踏むことになりかねない。1960年代日本の美術史にはそうした地雷がいくつもある。「貸画廊」はその一つである。

日時 2021年1月13日(水 )午後7時〜午後9時
講師 富井玲子(美術史家、インディペンデント・スカラー/キュレーター、ポンジャ現懇主宰)

登録はこちらから:https://zoom.us/webinar/register/WN_FAQlmUthTBuyj4Jya8ClAQ