ACCの世界各国・地域の拠点では、支援者の皆様によるユニークな支援活動がそれぞれ行われています。特集第一回目は、ACC台湾のアート・パトロン(支援者)・グループ「Group 33(グループ・サーティースリー)」の活動をご紹介します。


 

2020年8月に開催されたACC台湾財団理事役員会とGroup 33主催によるACC台湾25周年記念式典

 

「Group 33」は台北市、台中市、台南市の3都市それぞれを拠点とした3つのアート・パトロン・グループの総称です。ACCとそのグランティを支える友情と愛情に基づいて、2000年に台北市において設立され、その後2008年に台南市にて「Group 33 South(グループ・サーティースリー・サウス)」が、2011年に台中市にて「Group 33 Central(グループ・サーティースリー・セントラル)」が設立されました。現在、各支部40名、全体120名の会員で構成されています。

「Group 33」は「自由な精神、柔軟性、尊敬 -Free spirit, Flexibility, and Respect」をモットーとしています。ACC台湾のフェローシップ・プログラムへの金銭的な支援だけでなく、グランティが必要とする楽器等物品の寄贈や、グランティの活動をより深く理解するためのスタジオ訪問などの会員限定のイベントを定期的に主催するなど、多様な支援活動を通して、Group 33ファミリーの絆を深めています。

次世代のアート愛好家が増える中、今年8月末に「Young Group 33(ヤング・グループ・サーティスリー)」を立ち上げたとのことで、さらなる発展が期待されています。

写真:2000年のGroup 33設立当時、初代メンバーの記念写真。
左から シューリン・ツァイ、セシル・シャー、リタ・チャン (ACC台湾ディレクター)、パオリン・シュー、ルーロン・リュー 



メンバーの声
 

Cecile Shah セシル・シャーさん(Group 33設立時代表)
「私にとってGroup 33は、私自身を成長させてくれた場であり、グランティへの愛を示す場でもあります。25年前、私は母と共にACCの支援活動に参加し、その後グランティのための財源をより多く集めるため、仲間と共にGroup 33を立ち上げました。グランティの成長を見守ることだけでなく、ACCへの愛と支援を通じて仲間たちと絆を深めることができたことも幸せに感じています。」
親子3世代に渡る Group 33メンバー (左から:マリー H. シャー、セシル・シャー、エレン・カイ)
 

Paolin Hsu パオリン・シューさん(Group 33設立メンバー、ACC台湾財団 理事)
「Group 33を設立した当初、私はアートにそこまで詳しくはありませんでした。この活動を通して、仲間やグランティと共にアートや文化への情熱や理解を深めることができたことに感謝しています。Group 33が成功したのは、柔軟性とメンバーへの敬意があったからだと思っています。プレッシャーもルールもありません(期日通りに寄付すること以外は)。私たちは芸術で絆を深めたのです。」

 


Y.C HO Y.C ホーさん(Group 33 長期メンバー)
「Group 33は、アートの知識と各個人の成長を促す泉である。」

 

 



Group 33 活動紹介

 

左:2019年11月、ACC台湾財団の台湾東南アジアプログラムの初年度を記念した、Group 33 Southの台東での2日間旅行の様子(ACC台湾主催)。台湾原住民族アーティストを代表するラヘズ・タリフ(Rahic Talif)さん(ACC2000/2020年グランティ)を訪問。

中:今年年7月、ロックダウン中に開催された、第19回台新芸術賞の年間グランプリと舞台芸術賞をそれぞれ受賞したACC2016年グランティのイェ・ミンファ(Ming Hwa Yeh)さんと2013年グランティのウーカン・チェン(Wu-Kang Chen)さん夫妻のオンライン受賞記念イベントの様子。

右:2019年11月に、国際文化会館(東京・六本木)にて開催したACC台湾とACC日本の交流昼食会での様子。



会報誌「ACC Japan通信 2021年9月号」からの転載記事
P6 ACC Supporters around the World: Group 33 (グループ・サーティースリー)

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