シンディ・マーティンさんは、シカゴを拠点に活動するフィリピン系アメリカ人のドキュメンタリー映画制作者であり、映画祭や映画コミュニティの運営者でもあります。AAPI(アジア・太平洋諸島系アメリカ人)、BIPOC(黒人・先住民・有色人種)」、そして女性たちの物語を中心に、周縁化されたコミュニティの声を伝えることに尽力しています。
今回のフェローシップでは、自身のルーツに関わるフィリピンと日本を訪れ、日本から見た第二次世界大戦の歴史、日本人の自己認識や考え方、フィリピン人に対する認識などを調査します。また、何世紀にもわたる植民地主義と家父長制がフィリピン人のアイデンティティに与えた影響、そして学者や若者たちがどのようにそれを再構築しようとしているのかを探求します。自身の作品が、フィリピン・ディアスポラの人々にとって、分断された文化的アイデンティティや世代を超えたトラウマと向き合うきっかけとなり、さらにBIPOCや女性など、歴史的に周縁化されてきた人々とも共有されることを願っています。
プロフィール
ロンドンとロサンゼルスで20年以上にわたり、ロイター通信、AP通信、ABCニュース、スカイニュースなどで放送ジャーナリストとして活躍した経歴を持つドキュメンタリー映画の制作者。2022年には、映画制作会社Kartemquinによる「Diverse Voices in Docs」フェローシップおよびCNN/Film Independentによるドキュシリーズ・フェローシップに選出されました。2023年には、FYLPRO(フィリピン系若手リーダー育成プログラム)のフェローとしてフィリピンを訪れ、培ってきたスキルと経験を活かし、地方自治体、企業、非営利団体と協働しました。