福原冠さんは、様々な劇団で主要な役を務める俳優として活躍するほか、2015年に立ち上げた自身の演劇ユニット「SANPIN」で創作活動も行なっています。また、2016年からは俳優やダンサーによる稽古会「無題の稽古会」を企画・運営し、言葉と身体について考察しています。今回の2ヶ月のフェローシップでは、共同ディレクターとしてスタジオ運営を計画しているダンサーの三橋俊平さんと共にニューヨークに滞在し、劇場やスタジオ、学校などで行われるワークショップ、リハーサル、レッスンに参加します。演劇とダンス両面から稽古について調査し、稽古場が社会においてどのような機能を持つのか、またどのように社会とつながっているのかを探究します。さらに、ニューヨークで多様な背景を持つ役者やダンサーとの交流を通じて、視野を広げることを目指しています。
プロフィール
福原 冠
明治大学文学部文学科演劇学専攻在学中に演劇活動を開始。卒業後は、範宙遊泳、ロロ、木ノ下歌舞伎、悪い芝居、FUKAIPRODUCE羽衣、Baobab、KUNIOなど、次世代の演劇界を担うカンパニーに出演。2014年に山本卓卓主宰・範宙遊泳の劇団員となる。また、2015年には同世代の俳優と立ち上げた演劇ユニット【さんぴん】の旗揚げ公演を行う。近年の出演作に『バナナの花は食べられる』、『心の声など聞こえるか』、『ジャズ大名』などのほか、ダンス公演にも出演している。
三橋俊平
玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科卒業。大学在学中に身体表現に興味を持ち、 卒業後ソロ作品や自身のプロジェクト「大人少年」での創作のほか、様々な振付家の作品にダンサーとして参加。集団創作による演劇作品への参加、俳優との自主的な稽古会、多分野協働プロジェクトの制作進行など、活動は多岐にわたる。近年の出演作に『わたしたちは還る土すらもたない』、『#マクベス』、『聞こえない波』など。